そらクリニック外苑前 アロマ&ハーブ日記

女性心療内科・女性精神科 そらクリニック外苑前のブログThe Second アロマとお茶の記録

ミントの臨床利用

本日はアロマの話題を少し。
 
みなさん、ご存知のミントについて。そうなのです。ミントはフツーに臨床利用されている数少ない精油です。
 
ミントと言っても種類がいろいろありまして、医療の現場ではハッカ油が薬局方にも出てます。最近はあまりしないそうですが、私が研修医の頃は麻痺性イレウスの患者様にメンタ湿布と言ってハッカ油を数滴垂らし混ぜたお湯にタオルを浸してよく絞ってお腹にあててました。腸の蠕動運動が活発になるからです。
 
他、胃の内視鏡の時に鎮痙剤としてペパーミントオイルを希釈したものを局所散布することが有効というペーパーもあります。詳細はこちら
安価ですしブスコパンの副作用が出てしまう人にも使いやすいです。そして、ペパーミントの主成分であるメントール溶液も開発され使用されています。詳細はこちら
ペパーミントもハッカ(局方品のハッカは和薄荷が使われています)も主成分はメントールです。
ちょっとあれれ?なのは、鎮痙剤としての効果を考えるとメンタ湿布の作用機序は説明がつきません。局所散布と吸引という違いがあるせい?私が推測するに、最初のメントールのひんやりした刺激が血管を収縮させ胃の蠕動運動を抑制するのかもしれませんが、時間が経つとむしろ亢進させるのではないでしょうか。実際、メントール入りのシャンプーを使うと始めはスースーするけど後で暖かくなって血行がよくなる感じがしますでしょ?
古典的なアロマ本にはミントは制吐作用があることになってます。
 
ハッカ油は薬局方品もあるので比較的安価で手に入ります。よく北海道展で見かける北見のハッカ屋さんもありますので馴染がありますよね。
 
学名も書いておきましょう。
和薄荷は、コーンミントとも呼ばれ、学名はMentha arvenis。
ペパーミントは、Mentha piperta。
歯磨き粉などに含まれるスペアミントは、Mentha spicata。スペアミントはメントール系の物質を殆ど含みません。

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