くちなしの香りが、妖しく香る季節になりました。
くちなしの果実は山梔子(さんしし)と呼ばれ漢方薬にも使われています。この実は乾燥させて黄色い色素は栗きんとんの色付けやお屠蘇にも使われますよね。
日本薬局方にも収録された生薬の一つで煎じて黄疸などに用いられ、黄連解毒湯、竜胆瀉肝湯、温清飲、五淋散、加味逍遥散などの漢方薬に使われ、肝熱を冷やすという薬効があるそうです。肝熱っていうのは簡単にいうと体内に入ってきた毒がたまってしまっている状態です。悪いものが貯まっているのでイライラして怒りっぽくなり、肩こりや頭痛がおきる、、。生理前もイライラも肝熱が貯まった症状であると中医学では考えるんだそうです。
アロマセラピーでは精油を使いますので、クチナシの精油はないものかと調べました。
・・・あるようです。しかし、バラやジャスミン同様お花から取れる精油は大変希少で高価です。クチナシ(ガーデニア)もしかり。
しかもジャスミン同様に溶剤抽出なので芳香浴には良いですが、外用には使いにくい。取り扱っているメーカーもよく知らないところばかり。ちょっと手を出し難いですね。漢方に使われるのは果実。精油は花。成分も違ってくるはずですし。
そうは言っても、この梅雨の蒸し暑い時期にクチナシの香りで癒される私は、クチナシの実の持つ肝熱を取る作用も欲している気がします。香りとその場の空気感が結びついている印象によるものなんでしょうかね〜。梅雨のうっとおしい思い空気の中で澱んでいるものを浄化したいこの感じとクチナシの花の香りの記憶が一緒になっているのです。
クチナシの精油、品質が信頼のおけるものが見つかったら手に入れたいです。